私たちの体には、外から入ってきた異物を排除しようとする「免疫」という仕組みがあります。
「免疫」は、細菌やウイルスから体を守ってくれる大切な機能です。ところが、この「免疫」が過剰に働き、食べ物やホコリ・花粉など、身の回りの通常は体に無害な物質にまで過剰に反応してしまうこと(アレルギー)があります。アレルギー症状が出てしまったら、抗ヒスタミン薬やステロイド軟膏などの薬で症状を和らげます。
アレルギーとして代表的なものはIgEというタンパク質を介したアレルギー反応で、血液検査では、このIgE量を数値化することでアレルギーの有無や程度を調べます。
当院では、以下の方法でアレルギーの原因を調べることができます。
- イムファストチェック(簡易的検査)
ランセットという器具を使用して指先(赤ちゃんはかかと)からごく少量の血液をとり検査します。
わかること J1キット:スギ・ダニ・ネコ
J2キット:卵・牛乳・小麦 の2通りのキットがあります。結果がでるまで 20分 費用
(3割負担の場合)1,500円 こんな方に
適している検査方法
- View(ビュー)アレルギー39
少量の採血で1度に39種類のアレルギーの原因を調べられる検査です。
近年、花粉症が引き金となり発症する「花粉・食物アレルギー症候群(PFS:pollenassociated food allergy syndrome)」の患者さんが増えています。果物や野菜を食べることで口・唇・喉などの口腔粘膜やその周辺にピリピリ・イガイガなどの症状を認め、ときとして全身症状へ進展することもあり注意が必要です。花粉症をひきおこす原因となるタンパク質(アレルゲン)の構造が、果物や野菜など植物性食物に含まれるタンパク質の構造と共通しているためといわれています。原因となる花粉が飛散する時期に発症・悪化します。原因食物と同時に原因花粉の回避も重要です。わかること 室内塵や花粉、食品表示義務7品目、
昆虫など主要な原因アレルゲンの39項目結果がでるまで 約1週間 費用
(3割負担の場合)約5,000円 こんな方に
適している検査方法 採血(当院では小学生未満の採血は出来ません。ご了承下さい。)
アレルギー検査の結果はあくまでも参考指標であり、血液検査で反応してもアレルギーを起こさない人もたくさんいます。陽性を示してもアレルギーがあることの確定診断にはなりません。また、血液検査で陽性を示さない物質にアレルギー反応が起こることもあります。血液検査結果のみの厳格な食事制限を始めることはお勧めしません。しかし、陽性のものを食べたときに皮疹が悪くなるかどうかを観察してもらう材料になります。注意深い症状の観察と検査結果から原因アレルゲンや悪化因子を突きとめ、それを生活の中で避けて症状の悪化を防ぐことが大切です。